犬の噛み癖は単なるしつけの問題?それとも健康のサイン?|獣医師が教える原因と対処法|埼玉県川口市-森田動物医療センター

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「うちの子、最近よく噛むようになってきた」「甘噛みだと思っていたのにどんどん強くなってきた」など、そのような不安や戸惑いを感じたことはありませんか?

犬の噛み癖は「しつけがうまくいっていないだけなのでは?」と思われがちですが、実は行動面だけでなく、体調不良や痛みのサインの可能性も考えられます。特に、急に噛むようになった、噛み方が変わったなどの変化は、しつけの見直しだけでなく、健康面からの確認も大切です。

こうした問題を根本から解決するために、当院では「犬の噛み癖」に対して、行動学と獣医療の両面から原因を見極めたうえで、飼い主様と愛犬に合った対処法をご提案しています。

今回は犬の噛み癖について、主な原因やしつけ方法、健康面で注意すべきポイントなどを詳しく解説します。

■目次
1.噛み癖はなぜ起こる?様々な原因を理解しよう
2.子犬期の今こそチャンス!正しいしつけの始め方
3.噛み癖を直すための効果的なしつけテクニック
4.しつけだけでは解決しない?健康問題のサイン
5.森田動物医療センターにご相談ください!
6.まとめ|愛犬との良好な関係づくりのために

 

噛み癖はなぜ起こる?様々な原因を理解しよう

犬が「噛む」という行動をとる背景には、以下のようなさまざまな要因が絡んでいます。しつけの問題に注目するだけではなく、行動の動機を正しく理解することが大切です。

 

<遊びや興奮によるもの>

特に子犬期には、遊びの延長として噛むことがあります。これは自然な行動ですが、成長とともに制御が必要です。

 

<恐怖や不安による防衛反応>

大きな音や見知らぬ人、急な接触などに反応して、恐怖心から身を守るために噛むことがあります。これは犬の防御本能に基づく行動です。

 

<ストレスや欲求不満の発散>

十分な運動や刺激が得られていないと、エネルギーがうまく発散できず、噛むことでそれを解消しようとする場合があります。

 

<身体の違和感や不快感を伝える手段>

耳のかゆみや関節の痛み、口の中の異常など、触れられることで不快な部位があるとき、犬はそれを防ぐために噛むことがあります。

 

子犬期の今こそチャンス!正しいしつけの始め方

子犬の生後2〜4か月頃は「社会化期」と呼ばれ、人や他の犬と接する中で社会的なルールを学ぶ大切な時期です。このタイミングで正しく噛む力の加減や接し方を教えることにより、成犬になってからのトラブルを未然に防ぐことができます。

社会化が不十分なまま成長すると、人や他の犬への警戒心が強くなり、結果として防衛的な噛み行動が出やすくなります。そのため、人通りの多い場所や車の音、他の犬とのふれあいなど、さまざまな環境や刺激に慣れさせておくことが、将来の安定した性格形成にもつながります。

さらに、しつけの内容だけでなく、飼い主様の「対応の一貫性」も非常に重要です。飼い主様の対応がそのときどきで変わってしまうと、犬はどうしてよいか分からず混乱してしまいます。しつけの効果を高めるためにも、ご家族全員で方針を共有し、対応を統一するよう心がけましょう。

 

 

噛み癖を直すための効果的なしつけテクニック

噛み癖の改善には、まず「噛まれたときの正しい対応」を知ることが大切です。たとえば、噛まれた際に怒鳴ったり叩いたりすると、犬は強い恐怖を感じてしまい、信頼関係が壊れてしまう恐れがあります。

そのため、噛んできたときには落ち着いた声で「いけない」と伝え、過剰に反応せずその場から離れるといった冷静な対応が効果的です。これにより、「噛むと楽しい時間が終わる」と学ばせることができます。また、噛んでも無視される、遊びが中断されるといった経験を重ねることで、自然と噛む頻度が減っていきます。

ほかにも、おもちゃなどでエネルギーを発散させる時間を確保することも、噛み癖の軽減につながります。

 

しつけだけでは解決しない?健康問題のサイン

「しつけを見直しても噛み癖が治らない」「急に噛むようになった」などの場合は、以下のような何かしらの問題が隠れていることがあります。

 

<関節・体の痛み>

抱っこしようとしたときや体を触ったときに唸ったり噛んだりする場合は、関節炎やケガが原因の可能性があります。

 

 

<口腔内のトラブル>

歯石や歯周病、歯のぐらつき、口内炎などがあると、口元を触られることを嫌がって噛むことがあります。

 

 

<皮膚のかゆみ・炎症>

皮膚病やアレルギーによるかゆみにより、その部位を触られると防御反応として噛むことがあります。

 

<神経疾患>

神経炎などによる知覚過敏のため、触られることで不快感を感じ、嫌がって噛むこともあります。他にも、突然性格が攻撃的になったり噛んだりする場合、脳の異常を疑うこともあります。

 

<年齢に伴う行動の変化>

シニア期に入ると感覚機能の低下や認知機能の変化が見られ、刺激に過敏になり噛み癖として表れることがあります。

 

 

このように、噛み癖の背後に身体の異常があるケースも少なくありません。症状が続く場合は、まず動物病院で健康チェックを受けることをおすすめします。

 

 

森田動物医療センターにご相談ください!

当院では、犬の噛み癖について、行動面と医療面の両側から総合的にご相談を受け付けています

噛み癖の改善には、原因を正しく見極めることが欠かせません。当院では診察を通して行動の背景を丁寧に把握し、適切なアドバイスや必要に応じた治療をご提案いたします。

特に、「以前は噛まなかったのに最近、急に噛むようになった」といった場合は、なにかしらの病気が隠れていることもあるため、早めの受診をおすすめします。

「しつけがうまくいかない」「もしかして体の不調かも」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。

 

まとめ|愛犬との良好な関係づくりのために

噛み癖の改善は、ただ行動をやめさせることが目的ではなく、愛犬との信頼関係を築く大切なプロセスでもあります。「なぜ噛んでしまうのか」を理解しようとする姿勢が、犬にとっての安心感につながり、飼い主様との絆をより深めてくれます。

そのためには、子犬期からの適切なしつけや健康管理、日々の観察が欠かせません。こうした積み重ねが、愛犬との穏やかで楽しい毎日を支える土台になります。

当院では、行動学と獣医療の両面から噛み癖の原因を見極め、飼い主様と愛犬に寄り添った解決策をご提案しています。ご不明点やご相談がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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