2026/04/14
「毎月きちんとフィラリアの予防薬を飲ませられるか不安」「室内で過ごしているから予防は必要ないのでは?」と感じている飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか。
日々の忙しさの中で、決まったタイミングで投薬を続けるのは意外と難しく、うっかり忘れてしまった経験がある方も少なくありません。
フィラリア症は、蚊を介して感染する寄生虫の病気であり、犬だけでなく猫にも関係します。そのため、飼育環境に関わらず、予防を意識していくことが大切です。
今回は犬と猫のフィラリア予防について、事前検査を行う重要性や予防の選択肢、身体に負担のかからない予防プランなどをご紹介します。

■目次
1.フィラリア症とは?|犬と猫で異なるリスク
2.なぜ“事前検査”が必要なのか|安全な予防のために
3.フィラリア予防の選択肢
4.犬と猫の“低負担”予防プラン
5.フィラリア検査は健康チェックのタイミング
6.まとめ|無理なく、確実に続けるフィラリア予防を
フィラリア症とは?|犬と猫で異なるリスク
フィラリア症は、蚊に刺されることで体内に侵入した寄生虫が、心臓や肺の血管に寄生する病気です。
犬では、咳が出たり運動を嫌がったり、腹部が膨らんできたりといった症状が表れる場合があります。進行すると呼吸困難や循環不全につながり、命に関わるケースもあります。
一方で猫は、少数の寄生であっても急性の呼吸器症状を引き起こすことがあります。
元気がない様子が見られたり、突然倒れてしまったりするなど、急激に状態が悪化する可能性がある点が特徴です。
このように、犬と猫では症状の出方が異なりますが、いずれも治療が難しい病気です。だからこそ、感染してから対処するのではなく、予防しておくことが重要です。
なぜ“事前検査”が必要なのか|安全な予防のために
「毎年きちんと予防しているから検査は不要」と思われる飼い主様もいらっしゃいます。
しかし実際には、気づかないうちに感染しているケースもあります。
例えば、投薬後に吐き戻してしまったり、飲み忘れがあったり、体重の増加により必要な量が足りていなかったりすると、十分な予防ができていない場合があります。
また、投与の開始時期や終了時期がずれることで、感染のリスクが高まることもあります。
このような背景から、感染の有無を確認せずに予防薬を使用すると、体に負担がかかる場合があります。そのため、安全に予防を行うためには、事前の血液検査が欠かせません。
なお、フィラリア検査は短時間で行うことができ、犬や猫への負担も大きくありません。
さらに、同時に健康状態を確認したり、体調の変化に気づいたりするきっかけにもなります。
安心して予防を続けるためにも、毎年の検査を習慣として取り入れていきましょう。
フィラリア予防の選択肢
フィラリア予防には以下のようにいくつかの方法があり、それぞれの特徴を理解したうえで選択することが大切です。
<毎月投薬するタイプ(飲み薬・スポット)>
従来から広く使われている方法で、確実に投与できれば高い予防効果が期待できます。
一方で、飲み忘れがあったり塗り忘れがあったりすると、予防が不十分になる可能性があります。
<年1回の注射(犬)>
1回の接種で1年間効果が持続する方法もあります。毎月の管理が難しい場合でも、確実に予防を続けやすい点が特徴です。
当院では、この注射による予防を選択される犬が約7割を占めています。
忙しい飼い主様や、投薬に不安を感じている方にとっては、負担を軽減しやすい選択肢といえるでしょう。
なお、どの方法にもそれぞれ特徴があります。無理にひとつに決めるのではなく、生活スタイルや犬や猫の性格に合わせて選ぶことが大切です。
犬と猫の“低負担”予防プラン
予防は継続してこそ意味があります。そのため、無理のない予防プランを立てることが重要です。
<犬の場合>
年1回のフィラリア予防注射と、3か月に1回のノミ・マダニ予防薬を組み合わせることで、年間4回のケアで管理することが可能です。
投薬の回数を減らしたり、管理の負担を軽減したりすることにつながります。
<猫の場合>
猫には注射によるフィラリア予防はありませんが、3か月持続するスポット剤があります。
このタイプは、ノミ・マダニとフィラリアを1剤でカバーできるため、年4回の投与で予防が完結します。
また、室内で過ごす猫であっても、蚊の侵入によって感染する可能性はあります。そのため、猫にもフィラリア予防が必要である点を知っておくことが大切です。
フィラリア検査は健康チェックのタイミング
フィラリア検査は、単に感染の有無を確認するだけでなく、年に一度の健康チェックとして活用できる大切な機会です。
このタイミングで体重を測定したり、血液検査を行ったりすることで、日常生活の中では気づきにくい小さな変化にも目を向けやすくなります。見た目には元気そうに見えても、体の中では少しずつ変化が進んでいる場合もあるため、定期的な確認が重要です。
▼犬や猫の血液検査についてより詳しく知りたい方はこちら
なお、犬や猫は人と比べて体の変化が早く、短い期間でも状態が大きく変わることがあります。そのため、フィラリア予防とあわせて健康状態を見直すことで、病気の早期発見や早期対応につながります。
日々の安心につなげるためにも、このタイミングを大切にしていきましょう。
まとめ|無理なく、確実に続けるフィラリア予防を
フィラリア症は、犬にも猫にも関わる予防可能な病気です。しかし、感染すると治療が難しくなるため、日頃からの対策が欠かせません。
安全に予防を行うためには、毎年の検査を受けたうえで、その子に合った方法を選ぶことが大切です。年1回の注射や3か月持続するタイプなど、続けやすい選択肢も広がっています。
大切なのは、飼い主様の生活に合った方法を選び、無理なく継続していくことです。予防の選択に迷われた際は、専門的な視点からご提案することも可能ですので、どうぞお気軽にご相談ください。
なお、当院では犬や猫の健康状態や生活環境に合わせて、負担の少ないフィラリア予防プランをご提案しております。安心して続けられる予防の形を、一緒に考えていきましょう。
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埼玉県川口市・さいたま市(浦和区)・越谷市を中心に診療を行う
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