2026/01/13
愛犬や愛猫の目が、なんとなく白く濁っているように見えたとき「もしかして白内障かも」と不安になった経験はありませんか?
白く見える=白内障と考える飼い主様は少なくありませんが、実は白内障以外にも目が白く見える病気は数多く存在します。中には放置すると数日〜数週間のうちに視力を失ってしまう危険な病気もあるため、症状の表れ方や受診のタイミングを見極めることが大切です。
今回は、犬や猫の目が白く見える原因として考えられる主な病気や、早期受診の重要性などについてご紹介します。

■目次
1.犬と猫の「目が白い」はどんな状態?
2.白内障とは?
3.白内障と間違われやすい代表的な病気
4.放置が危険なサインと受診の目安
5.眼科専門医による検査・治療が大切な理由
6.まとめ
犬と猫の「目が白い」はどんな状態?
犬や猫の目は、「角膜」「水晶体」「前房(ぜんぼう)」「硝子体(しょうしたい)」など、複雑な構造から成り立っています。そのため、「目が白い」といっても、白く見える場所や状態によって原因は大きく異なります。
たとえば、症状の出方は以下のようにさまざまです。
・目の表面が白く濁っている
・眼球の内部が白く霞んでいる
・片目だけが白く見える
・痛みや涙、目やにを伴っている
▼犬の目やにが増える原因と対処法についてより詳しく知りたい方はこちら
また、診察時により適切な判断を得るためには、以下のような観察ポイントを意識することが大切です。
・白くなったのはいつからか
・進行は急なのか、徐々になのか
・痛がる様子はあるか(こする、まぶしそうにするなど)
・涙や目やに、充血など他の症状が出ていないか
こうした日々の細かな観察が、病気の早期発見と視力の保護につながります。
白内障とは?
犬や猫において「目が白く見える原因」として真っ先に挙げられるのが白内障です。
白内障は、眼球の中にある「水晶体」という透明なレンズ部分が白く濁る病気で、進行するにつれて視力が低下していきます。
初期段階では視力への影響が少なく、外見上の変化もわずかなため気づかれにくいことが特徴です。しかし、次第に家具や壁にぶつかる、夜になると見えづらそうにするなど、視覚障害が表れてきます。
治療には、病気の進行具合に応じて点眼薬による内科的治療や、外科手術(白内障手術)を行うケースもあります。
白内障と間違われやすい代表的な病気
目が白く見えるからといって、必ずしも白内障とは限りません。実際には白内障以外にも、以下のような病気で同じように白く見えることがあります。
<核硬化症>
加齢によって水晶体が硬く変化し、青白く見える現象です。白内障と似ていますが、視力にはほとんど影響がありません。見た目だけでは白内障との区別がつきにくいため、獣医師による鑑別診断が重要です。また、白内障と併発することもあるため、安心のためにも早めの受診をおすすめします。
<角膜疾患(角膜炎・角膜潰瘍など)>
目の表面を覆う「角膜」に傷や炎症が起きると、目が白く見えることがあります。強い痛みを伴うことが多く、しょぼしょぼしたり、涙や瞬きが増えたりするなどの症状が見られます。放置すると角膜に穴が開いてしまい、失明につながることもあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
▼犬や猫の角膜潰瘍の当院の診断や治療方法についてより詳しく知りたい方はこちら
<角膜変性>
角膜に脂質やカルシウムなどが沈着し、白く濁って見える病気です。進行具合や原因によって治療方針が異なるため、精密な検査によって正確な診断を受け、適切な管理を行う必要があります。
<緑内障>
眼球内の圧力(眼圧)が異常に高くなり、白く濁ったり、青白く見えたりすることがあります。非常に強い痛みを伴い、短時間で視力を失う危険があるため、一刻を争う緊急疾患です。特に片目だけ急に白くなった場合には、すぐに動物病院を受診してください。
▼犬や猫の緑内障の原因や治療法についてより詳しく知りたい方はこちら
<前房蓄膿(ぜんぼうちくのう)>
眼球の前方にある「前房」と呼ばれる空間に膿がたまる状態です。これは重度の炎症を示すサインであり、場合によっては命に関わる全身性の感染症と関連していることもあります。眼の中に膿のような白濁が見られた場合は、迷わずすぐに動物病院を受診してください。
放置が危険なサインと受診の目安
以下のような症状が見られる場合は、早急に動物病院を受診してください。これらは進行性の病気である可能性が高く、放置すると視力を失うリスクがあります。
・目をしきりにこすったり、しょぼしょぼさせたりしている
・急に目が白くなった
・片目だけが急激に白く変化した
・涙が多い、目やにが出る、目が赤くなっている
症状があるにもかかわらず「様子を見よう」として受診が遅れることで、治療の選択肢が限られてしまうことも少なくありません。大切な視力を守るためにも、気になるサインがあればすぐに動物病院に相談することが大切です。
眼科専門医による検査・治療が大切な理由
目の異常は、見た目だけで原因を特定することが難しい場合が多くあります。白く見える部位や濁り方、眼圧の状態などを総合的に判断するには、以下のような専門的な眼科検査が必要です。
・眼圧検査:緑内障やぶどう膜炎の有無を確認します
・細隙灯顕微鏡検査:角膜や水晶体の異常を観察します
・眼底検査:網膜や視神経を評価します
当院では、眼科診療において30年以上の豊富な経験があり、関東圏を中心に多くの飼い主様からご相談を受けています。また、検査や診断から内科治療、手術まで、幅広い眼科疾患に対応できる体制を整えています。
目が白く見える症状は、原因を正確に特定し、それぞれに適した治療を選択することが非常に重要です。違和感に気づいたら、早めに専門医の診察を受けましょう。
▼犬や猫の眼科疾患のセカンドオピニオンを検討すべきタイミングについてより詳しく知りたい方はこちら
まとめ
「目が白い=白内障」とは限りません。実際には、さまざまな目の病気が原因で白く見える場合があり、中には早めの対応が必要となるケースもあります。
また、見た目だけでは自己判断が難しいケースが多いため、少しでも異変を感じたら、早期に専門医による診察を受けることが、視力を守るための第一歩になります。
なお、当院では飼い主様とそのご家族である犬や猫の生活を第一に考え、丁寧で専門性の高い眼科診療を行っています。「目が白いかも」と感じたときは、どうぞお気軽にご相談ください。目の健康を守るために、私たちがしっかりとサポートいたします。
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