犬や猫のタンパク尿は放置して大丈夫?|健康診断で異常を指摘されたら知っておきたいこと|埼玉県川口市-森田動物医療センター

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健康診断の結果を見て、「タンパク尿が出ています」と言われ、不安になった経験はありませんか。

 

犬や猫の健康診断では、血液検査だけでなく尿検査も行われることが多く、その中で「タンパク尿の異常」を指摘されるケースは決して珍しくありません。

 

一方で、食欲や元気に変化がなく、普段どおりに過ごしていると、「様子を見ましょう」と言われたまま、その後は特に再検査を受けていない飼い主様もいらっしゃいます。

 

しかし、タンパク尿は単なる検査上の異常ではなく、体の中で何らかの変化が起きているサインとして現れている場合があります。もちろん、一度だけの異常であれば心配のないケースもありますが、継続して認められる場合は原因を詳しく調べることが大切です。

 

今回は、犬や猫のタンパク尿とはどのような状態なのか、放置してはいけない理由や、追加検査の必要性についてご紹介します。

 

 

■目次
1.犬や猫のタンパク尿とは?|尿検査で何がわかるの?
2.なぜタンパク尿を放置してはいけないの?
3.タンパク尿の背景に隠れている病気とは?
4.タンパク尿が見つかったらどんな検査をするの?
5.タンパク尿を指摘されたときに飼い主様が意識したいこと
6.まとめ

 

犬や猫のタンパク尿とは?|尿検査で何がわかるの?

尿検査は、犬や猫の体調を把握するうえで欠かせない検査の一つです。腎臓や膀胱などの尿路の状態だけでなく、全身の健康状態を知る手がかりになることもあります。

 

本来、健康な犬や猫の腎臓には、体に必要なタンパク質が尿へ漏れ出ないようにする働きがあります。そのため、健康な状態では尿中に多くのタンパク質が含まれることはありません。

 

タンパク尿とは、この働きに何らかの異常が生じ、尿の中へ通常より多くのタンパク質が漏れ出ている状態を指します。

 

タンパク尿は、健康診断や定期検査で偶然見つかることも多く、飼い主様が普段の生活で気づくことはほとんどありません。

 

また、一度だけタンパク尿が検出されたからといって、すぐに病気と判断されるわけではありません。運動や発熱、ストレスなどの影響で、一時的にタンパク尿が認められることもあります。

 

そのため、「タンパク尿が出た=重い病気」と過度に心配する必要はありませんが、「なぜタンパク尿が出たのか」を確認するために、再検査や必要な検査を受けることが大切です。

 

なぜタンパク尿を放置してはいけないの?

犬や猫では、腎臓の病気がある程度進行するまで、目立った症状が表れないことがあります。そのため、健康診断で見つかったタンパク尿が、病気の最初のサインとなるケースも少なくありません。

 

継続してタンパク尿が認められる場合は、腎臓の機能が低下していたり、高血圧が関係していたりする可能性があります。

 

さらに注意したいのは、タンパク尿は病気の結果として現れるだけでなく、タンパク尿そのものが腎臓へ負担をかけ、病気の進行に影響を与えることがあるという点です。

 

そのため、「元気もあるし、食欲もあるから問題ないだろう」と自己判断してしまうことはおすすめできません。

 

もちろん、タンパク尿だけで腎臓病や高血圧と診断されるわけではありません。しかし、異常が続いているかどうかを確認し、必要に応じて原因を詳しく調べることで、病気を早い段階で見つけられる可能性があります。

 

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タンパク尿の背景に隠れている病気とは?

タンパク尿は病名ではなく、さまざまな病気や体の異常によって現れる検査所見の一つです。そのため、タンパク尿が認められた際は、「何が原因なのか」を調べることが重要になります。

 

代表的な原因としては、主に以下が挙げられます。

 

<腎臓の病気>

腎臓のフィルター機能に異常が生じると、本来は体内にとどまるはずのタンパク質が尿へ漏れ出し、タンパク尿が認められることがあります。

 

<高血圧や全身の病気>

高血圧や全身の炎症、感染症などが影響してタンパク尿が現れる場合もあります。尿検査だけで原因を特定することは難しいため、血液検査や画像検査なども組み合わせながら総合的に判断します。

 

<レプトスピラ感染症(犬)>

犬では、レプトスピラ感染症がタンパク尿の原因となることがあります。

 

レプトスピラ感染症は細菌による感染症で、腎臓や肝臓に障害を起こす病気です。発熱や食欲不振、嘔吐などの症状が表れ、重症化することもあります。

 

この病気はワクチンで予防できる感染症の一つです。お住まいの地域や散歩コース、生活環境によって感染リスクは異なるため、必要な予防については動物病院へ相談するとよいでしょう。

 

ただし、レプトスピラ感染症はタンパク尿を引き起こす原因の一つに過ぎません。タンパク尿が認められた場合は原因を決めつけず、必要な検査を行いながら適切に診断を進めることが大切です。

 

タンパク尿が見つかったらどんな検査をするの?

健康診断でタンパク尿を指摘された場合は、まず尿検査を再度行い、一時的な変化なのか、それとも継続している異常なのかを確認します。

 

再検査でもタンパク尿が認められる場合は、原因を詳しく調べるために、血液検査や超音波(エコー)検査、レントゲン検査、血圧測定などを組み合わせて評価します。

 

▼血液検査、尿検査、糞便検査についてより詳しく知りたい方はこちら

▼心電図、血圧、レントゲン、エコー検査についてより詳しく知りたい方はこちら

 

その中でも、タンパク尿を詳しく評価する際に重要となるのが、「UPC(タンパク尿/クレアチニン比)」です。

 

尿は、その日の飲水量や尿の濃さによって検査結果が変化しやすいため、試験紙で「タンパクが出ている」と分かっただけでは、実際にどの程度の異常なのかを正確に判断できません。

 

UPCは、尿中に排出されているタンパク質の量を、尿の濃さの影響を受けにくい形で評価できる検査です。そのため、タンパク尿の程度を客観的に把握し、治療が必要かどうかや経過観察でよいかを判断する際の大切な指標になります。

 

また、一度測定して終わりではなく、経過を追いながら数値の変化を確認することで、治療効果の判定や病気の進行状況を把握することにも役立ちます。

 

なお、健康診断でタンパク尿を指摘された際は、「タンパクが出ている」という結果だけを見るのではなく、必要に応じてUPCを含めた追加検査を行い、原因を明らかにしていくことが大切です。

 

タンパク尿を指摘されたときに飼い主様が意識したいこと

健康診断で「再検査を受けましょう」と案内された場合は、愛犬や愛猫が元気に過ごしていても、受診を後回しにしないようにしましょう。

 

タンパク尿は、症状が現れる前の体の変化を知らせるサインである場合があります。早い段階で原因を確認できれば、適切な治療や健康管理につなげやすくなります。

 

また、ご自宅では普段の様子もよく観察しておきましょう。診察時に以下のような変化を伝えていただくと、診断の参考になります。

 

・水を飲む量が増えていないか
・尿の量や回数に変化はないか
・食欲や体重に変化はないか
・元気や活動量は普段と変わらないか

 

これらの変化が必ずしも病気を意味するわけではありません。しかし、小さな変化を記録しておくと、診察や検査結果を総合的に判断しやすくなります。

 

なお、当院は眼科診療で多くの飼い主様にご来院いただいていますが、予防医療から一般内科まで幅広く診療を行っています。健康診断でタンパク尿を指摘された場合も、尿検査の結果だけを見るのではなく、全身の状態を確認しながら原因を総合的に評価し、それぞれの犬や猫に合わせた検査や治療をご提案いたします。

 

「様子を見ていて大丈夫なのか分からない」「追加検査を受けたほうがよいのか知りたい」とお悩みの際は、どうぞお気軽に当院までご相談ください。

 

まとめ

健康診断で見つかるタンパク尿は、症状がない段階で体の異常に気づく大切なきっかけになることがあります。

 

一度だけの異常であれば、一時的な変化で終わるケースもあります。しかし、タンパク尿が継続して認められる場合は、腎臓の病気や高血圧、そのほかの病気が隠れている可能性もあるため、詳しい検査が必要になることがあります。

 

特に、「元気だから大丈夫」と自己判断し、再検査を受けずにそのままにしてしまうことはおすすめできません。原因を確認し、必要に応じて適切な対応を行うことが、愛犬や愛猫の健康を長く守ることにつながります。

 

なお、当院では眼科診療だけでなく、健康診断後の再検査や一般内科診療、予防医療まで幅広く対応しています。健康診断でタンパク尿を指摘され、「再検査が必要なのか知りたい」「検査結果の見方が分からない」といったご不安がありましたら、それぞれの状態に合わせて丁寧に診察いたしますので、お気軽にご相談ください。

 

 

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